夫と同じ家で暮らしていた頃、
私たちは、いまよりずっとケンカをしていました。
大きな衝突というほどではなく、
少し言い合いになったり、
お互いに黙ってしまったり。
そういう小さな行き違いが、よくありました。離れて暮らすようになってから、
そうしたケンカは、ほとんどなくなりました。
今日は、その理由を書いてみます。
一緒にいると、ぶつかる場面がどうしても増える
同じ家で暮らしていると、
生活のペースも、考え方も、
細かい部分まで重なってきます。
起きる時間。
食事のタイミング。
部屋の使い方。
片づけ方。
どれも大きな問題ではないけれど、
毎日の中で少しずつ積み重なっていくと、
いつの間にか不満に変わっていました。
距離ができて、衝突する「場面」自体が減った
離れて暮らすようになってから、
そもそも衝突する場面が、ほとんどなくなりました。
生活の細かい部分を、
一緒に調整する必要がなくなったからです。
相手の生活リズムがどうであっても、
自分の一日には、直接影響しません。
ケンカをする「きっかけ」が、
物理的に減った。
そう言ったほうが近い気がします。
その場の感情で言い返すことがなくなった
同じ空間にいない分、
感情が高ぶった瞬間に、
そのまま言い返すこともなくなりました。
少し時間が経ってから連絡する。
あるいは、
そのまま何も言わずに終わる。
どちらにしても、
言葉がぶつかり合う場面は、自然と減っています。
言わなくていいことを、言わなくなった
離れて暮らしていると、
細かい不満を共有する必要も減ってきました。
「それ、今言わなくてもいいかな」
そう思うことは、
あえて伝えないで終わることも増えています。
すべてを分かち合わなくても、
関係が続くと分かってきたからかもしれません。
ケンカが減ったのは、距離のおかげだけではない
もちろん、
ケンカをしなくなった理由が、
すべて距離のおかげだとは思っていません。
お互いに、
年齢を重ねたこと。
状況が変わったこと。
考え方が少しずつ変わってきたこと。
そうした要素も、
重なっているのだと思います。
ただ、距離ができたことで、
感情が大きく揺れる場面が、前よりも少なくなった。
それは確かです。
まとめ
ケンカが減ったのは、ぶつかる前に止まれる距離があるから
同じ家にいると、生活の細部まで重なる
離れて暮らしてから、衝突する場面自体が減った
その場の感情で言い返すことがなくなった
言わなくていいことは、言わずに終えるようになった
距離だけでなく、時間の積み重ねも影響している
私たちがケンカをしなくなったのは、
お互いに変わったから、という部分もあります。
そしてもう一つ、
ぶつかる前に、立ち止まれる距離がある。
それも、今の私たちの関係を、
少し穏やかにしてくれている理由のひとつだと思っています。
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